こまえくぼ1234広報誌「こまえがお」4号 2ページめ

特集防災 今あらためて考える 私たちの暮らし

東日本大震災から7年の月日が経ちました。あの日、あの時、あなたはどこにいましたか?何をしていたか覚えていますか?震災後に変化したことはありますか?
地震だけでなく、台風や豪雨など災害はいつ起きるか分からないものです。日本一安心安全な街を目指す狛江市に住む、私たち一人一人に何ができるのか、ちょっと考えてみませんか?

あなたの体験、聞かせてください
町会設立のきっかけに 松村 雪子さん(元和泉2・3丁目町会)

元和泉2・3丁目会は、3.11を機に有志が集まり、設立した町会です。震災の時の「支えあい」「助け合い」に最も力を発揮したのが、地域の共助であり絆でした。震災後、住民アンケートや準備会を重ね、「防犯・防災」と「見守り活動」を柱に町会をスタートしました。
町会ができてから、挨拶が増えました。またご近所同士でちょっとした困りごとを助け合うなど、少しずつ顔の見える関係が出来て来ました。そこに住む人たちが仲良く、世代を超えて自分に出来ることを考え、助け合える地域でありたいと思っています。

車椅子でも、できることを 福中 海人さん(車いすユーザー)

「エレベーターが止まったら僕は動けない」とまず思いました。幸い無事に移動でき帰宅することにしましたが、歩道は人でいっぱい!やむなく渋滞する車道を選んだのですが、思っていた以上に上り坂があり3時間ほどかかりました。その間、普段以上に、本当に沢山の方が声をかけてくれました。
その後引っ越しをして、近隣は私たち家族より年配ですが、清掃活動などで積極的に関わりを持っています。
車椅子での移動中に、手助けをしてもらうことがあります。誰かの助けがあれば、バリアフリーでなくても困らないのです。そして私も誰かのために何かできることがあると思っています。

ポンテ流!防災対策 関口さん、大仁田さん(狛江活動センター「ポンテ」)

ポンテはあいとぴあセンター4階。障害のある方が、日中、通っています。多くは車椅子利用者です。あの時は、スタッフと利用者が同じ部屋にいたので幸いでした。エレベーターも電話も使えず不安を抱えながらカラオケをして励ましあっていた時「ポンテどうする?」と市の担当課長(当時)が!市・社協職員、プール指導員総出で、利用者を1階へ。無事に家に送り届けることができました。
災害時の対応を見直し、避難訓練はより実践的に行っています。自分たちで防災マップを作り、避難用具も工夫を重ねています。
何か起きても日常を続けていけること、そのために日々知恵を絞っています。

挨拶からつながる地域 松崎 陵さん(五小 おやじの会会長)

都心にあるお店で仕事中でした。まずお客様の安全確保、家族への連絡はその次でした。幸い家族の無事をすぐ確認できたので、その日はお店に残りました。実家が近いというのもあり心配はしていませんでした。
両親の教えもあり、日頃から近所の方への挨拶を大切にしています。毎朝の登校見守りを通じて、子供たちに挨拶の大切さを伝えていきたいと思っています。顔を覚えてもらうことで安心感につながりますし、そこから大人同士のつながりも生まれました。おやじの会の活動で地域と一緒に学校を盛り上げていきたいです。

狛江のためにできること 内藤さん、岩永さん(成人式実行委員会)

当時、中学1年で授業中に地震があり、揺れが凄いので机の下に避難しました。部活を終えて帰宅し、ニュースを見て大変なことだと知り驚きました。僕は海外への関心から大学でボランティアサークルに入り、活動を続けています。(内藤)
私は、自分の夢に向かって専門学校へ通い、最近では災害関係のニュースに関心を持つようになってきました。(岩永)
今は防災に対する係わりは少ないけれど、自分の目標に向かう中で、生まれ育った狛江への愛着心や友達とのつながりを大切にしています。若者を対象とした活動に積極的に参加し、狛江の魅力をもっと広めていきたいと思っています。

座談会:和泉児童館で聞きました!
災害が起きた時、一番心配なことは何?

・避難所に子供を連れていくと迷惑をかけてしまうのでは?
・子供が泣いたり騒いだりしてしまったら・・・。
・子供だけでなく、ペットもいるので、避難所に行くのは難しいかも、と思っています。
・テレビなどでは伝わってこない、狛江のローカルな情報を知るには避難所に行くしかないの?
・子供を連れて荷物を持って、避難所までたどり着けるのか、それとも自宅にいるべきか・・・。
・やっぱり誰も知り合いのいない避難所に行くのは、ちょっと不安ですね。

ご近所の方と交流はありますか?

・アパートに住んでいて、あまり近所付き合いはしていないので、よく知らないです。
・普段でも見ず知らずの方に子供を預けるのは不安を感じてしまうので、災害時であっても近所の方に預けるのはちょっと怖いです。
・つながりを持つ機会が分からなくて…壁があるように感じてしまいます。
・近所に住んでいるわけではないけれど、児童館で知り合った親子と一緒に避難所へ行けば、少しは安心かな。
・近所なので普段から通っている児童館についつい来てしまいそう。児童館がママ向けの情報の集まる場所になってくれると良いかも。
・児童館なら子供も安心できるし、情報交換できる場があるとありがたいです。
・もし、子供を安全に預かってもらえるのなら自分もできることをお手伝いしたいな。

忘れてはいけない狛江の水害(昭和49年9月)

私は当時大学4年生。夜11時頃、和泉多摩川駅に着くと、駅周辺は警察官や消防の人達がいっぱいでびっくり。台風のことは知っていましたが、またか家が流され、流域に避難勧告が出ているとは・・・。多摩川から水が来るなんて、皆、夢にも思っていませんでした。
これまで消防団や町会の方々の普段の地域活動を見て、私も時間ができたら何か役立ちたいと考えていました。職を退いた現在、駒井町の防犯の副支部長として、また六小避難所運営協議会でも活動中です。地域で活動していると、近隣で顔を知っていること、仲が良いことが大切、これがいざという時の力になると感じます。
そして狛江に大きな災害があったことを皆に知ってもらい、教訓にして欲しいと思っています。

新たな一歩

今回の座談会では、日常の中に色々な不安があることに気付きました。普段は気にならないことも、ちょっとしたきっかけで不安に変わるということ。そして一人一人の生活や環境が違うように、解決策も人それぞれだということ。不安を解消するための正解はありません。
ただ、相談する相手がいない、どうすれば良いのか分からないという方が多いだけかもしれません。狛江市では様々な地域交流イベントが開催されています。そのようなイベントに参加することで何かが変わるかもしれません。試しに一歩踏み出してみませんか?
新たな出会い、新たなつながりから、自分に合う解決策を探してみてはいかがでしょうか?

狛江市の情報 TEL03-3430-1111
例えば…
町会・自治会について――地域活性課コミュニティ文化係(内線2277・2278)
防災について――安心安全課(内線8202・8203)

ボランティアや市民活動については、こまえくぼ1234まで!

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